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血栓の形成に、血小板の過剰凝集が関係していることは説明しました。

実はもう一つ「赤血球の柔軟性（変形能）」も、血栓形成に大きく影響します。

赤血球とは、全身の各組織に酸素を運んでいる血中成分ですが、本来はゴムボールのように非常に柔軟性にとんでいます。

というのも赤血球は毛細血管の筒より大きいため、直径７〜８マイクロメートルの赤血球が直径５マイクロメートルの毛細血管を通るには、細長く変形して通過しなければならないからです。

もし赤血球の柔軟性が失われたらたいへんです。

まず毛細血管の筒に赤血球がひっかかって血流のスピードがダウンしはじめます。

そして血液の流れが悪くなると、今度は心臓ポンプが必死になって血圧を上げ、血流の回復をはかります。

そのあげくが高血圧です。

さらにもっと血流のスピードがダウンすると、赤血球は部分的に凝集しはじめて、ついには固まってしまうため、それが血流を遮断して脳梗塞や心筋梗塞が引き起こされてきます。

つい最近、北海道大学の羽田野先生と高橋先生らは、ＤＨＡが赤血球のやわらかさを保つのに有効であることを、視覚的に確認することに成功しました。

ＤＨＡが赤血球の柔軟性を高めることは、すでに明らかになっていましたが、視覚的に、ビジュアルにそれを確認したのは初めてのことです。

参考になさってください。

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