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今、いつまでも健康であるために血液サラサラ成分が注目を集めています。サプリメントに配合されているような人気の血液サラサラ成分はいくつかありますが、中でも有名なのが青魚由来のDHAEPAですね。仕事や勉強でずっと頭をハッキリしていたいという方にもオススメの成分でもあります。しかしながら、毎日目標とされる1日1グラム以上を摂取するのは大変です。現実的にはDHA・EPAサプリメントを利用するのが便利ですね。

コラム:丸わかりDHA・EPA「DHAは学習能力低下を抑制」

  • コラム:丸わかりDHA・EPA

    • DHAは学習能力低下を抑制

前回のコラムでは、脳の一時的な虚血によって起こる記憶障害に対して、DHAが効果的に働くことを、福岡大学薬学部応用薬理学教授の藤原道弘先生が動物実験で明らかにしていますと書きました。

ラットの脳に一時的に虚血状態をつくり、その後、血流を回復させて、あらかじめDHAをあたえておいたラットとDHAをあたえていないラットで、記憶学習力にどのような差が出るかをみた実験です。

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ラットの記憶学習力の測定には、8方向放射状迷路を使っています。放射状に伸びた8本の通路の突き当たりにそれぞれエサを隠しておいて、空腹のネズミを中に入れ、エサを獲得するのに必要ないくつかの条件をおぼえさせて記憶力を判定するものです。

8方向放射状迷路に入れられたラットには、エサの場所や道順などを覚えるための二種類の記憶が要求されます。そして迷路装置外にある周りの対象物と自分の位置関係を見ながら行動するための場所の配置地図を必要とします。このような能力を空間認知記憶といいます。

迷路に入れられた当初のラットは、わけがわからないのであっちへ行ったりこっちへ行ったり、動き回ります。ですが、やがてそれぞれの方向の通路の突き当たりに行けばエサがあるのだというルールに気がついてそれを記憶します。これが第一の記憶であり、参照記憶といいます。この記憶はずっと変わることがないので、長期記憶に相当します。

一方、ラットのようにエサを蓄える動物には「移行選択」という能力があって、一度エサを取った場所には二度と戻らない性質があります。このような性質は、迷路装置を用いることによって実験室でもみることができます。すなわち、8個のエサを獲得するまでに、エサを取り終えた場所と、まだ取り終えていない場所を、逐次、記憶していかなければならないという、2つ目の記憶です。

このような記憶はとても高度な機能によるものですが、8個のエサを取り終えたら忘れてもいい記憶でもありますので、短期記憶に相当します。

さて、このようなエサを取る課題を記憶学習させるには、毎日の訓練が必要です。当然、最初のうちラットは、エサをすでに取り終えた場所に何度も訪れます。これをエラーと言い、その数は「6」ぐらいになります。

しかし7日目ぐらいになると、エラーの数が「1」か「0」に減り、8回動くことで8個のエサをすべて取るという、最小のエネルギーで最大の成果を得ることができるようになります。この段階で、空間認知記憶がほぼ完成したと判断するのです。

そこで空間認知が完成したラットを二群に分けて、一方の群にだけ3週間にわたってDHA投与(1〜200mg/kgを)内服させ、他方には対照群として生理食塩水をあたえます。3週間後、ラットの頚動脈をつまんで人工的に「脳虚血」の状態を作り、10分後に血流を再開して、翌日ふたたび8方向放射状迷路の実験を行なった結果、DHAをあたえていない対照群のラットには空間認識記憶の障害が明らかに出ました。

これに対してDHA投与(1mg/kg)群のラットでは、対照群とくらべてエラーの数(8個の全てのエサを取り終えるまでに出現するエラーの数)に大差は出なかったものの、正選択(最初の8回の選択で得られたエサの数)のほうに改善傾向が認められました。

つまりDHAを食べていたネズミのほうが、虚血による認識力の低下が抑えられていたというわけです。

この実験後、藤原先生はDHA投与量を増やして、再度同じ実験を行なっています。

結果は、DHAの投与量が多いほど、空間認識記憶の障害に対して著明な改善効果が認められました。

血流再開後のラットの空間認識記憶の障害が完全に回復したかどうかは、エラーの数が有意に減り、同時に正選択の数が有意に増えたという、2つの要素をもって判定しました。

その結果、DHAを10mg/kg以上内服した場合に、脳虚血で起こる空間認識記憶の障害が改善され、200mg/kgの投与では、脳虚血による細胞障害を著明に防止していることが確認できました。

ちなみに虚血を起こす1時間前に1回だけDHAを投与した実験では効果が得られず、慢性投与の場合は、1mg/kgDHAでも改善傾向がみられましたので、慢性投与することで初めてDHAの効果が出てくるようです。

藤原先生はさらに、DHAを3週間投与したラットと、DHAを投与していないラットの、虚血後の海馬の乳酸脱水素酵素(LDH)の活性を調べています。海馬は記憶の座といわれる脳部位です。

乳酸脱水素酵素は、血中に増えると心筋梗塞や脳血栓などが起こる危険性が高いと言われていて、虚血による細胞障害をみるうえで一つの目安となります。

ラットの頚動脈の血流を遮断して、虚血後0〜30分間と30〜60分間、そして血流再開後0〜30分間の3回、海馬の乳酸脱水素酵素の活性を測定した結果、虚血後0〜30分間ではDHA投与群と対昭群に差はみられなかったが、それ以後の2回においては、DHA投与ラットの海馬に有意な低下が確認されています。

つまり、虚血による海馬の細胞障害が、DHA投与群では有意に抑えられていたということです。

参考になさってください。

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