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近ごろは外科的な技術が非常に進んでいるため、肺にがんが転移しても、早期に発見できれば手術で取れます。

しかし一度取ったからといって安心はできません。

大きいもののカゲには小さいものが何万とあると言われ、取っても取っても取りきれない例が多いのです。

あらかじめがん細胞の転移を防ぐことができれば、それにこしたことはないわけです。

ＤＨＡの投与で、本当にがんの転移が抑えられるなら、原発のがんが生じた時点からＤＨＡをとっていれば原発のがんの抑制とともに、がん転移の予防がのぞめることになります。

飯郷先生の研究成果が、それを裏づける結果となることを期待したいと思います。

「ただ、たとえＤＨＡに制がん効果やがんの転移を抑える効果があったとしても、われわれが日常食べている食物の中にはいろいろな栄養素が入っていますから、なかにはそうしたＤＨＡの効果を消してしまう栄養素が存在する可能性もあります。

そこで私は現在、ＤＨＡ、ＥＰＡ、リノール酸、オレイン酸といった脂肪酸の組み合わせについても検討しているんです。

実はこれはまだ公表できる段階ではないのですが、たとえばＤＨＡに本当に制がん作用があったとすると、それにＥＰＡを組み合わせて食べるとさらに強い効果が期待できるのではないかとか、あるいは逆にＥＰＡをあわせてとることでＤＨＡ効果が半減するかもしれないといった、そういう脂肪酸同士のインタラクション（相互作用）がどうもありそうなんですね。

ですから、がんを発症させない、または発症を遅らせるのに、どういう脂肪酸バランスがよいのかということを転移予防も含めて現在研究に取り組んでいるところです。」とのことです。

参考になさってください。

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